ハーレーのような大排気量、ビッグボア、ロングストロークのエンジンにとって、最初の「慣らし運転」が、その後のエンジンの寿命を大きく左右する。
「慣らし運転」も、納車してから、はじめの800Kmくらいまでを「初期慣らし」、その後の3,000Kmくらいまでを「2次慣らし」などと分けて呼ぶことがある。
そして、3,000Kmくらいから10,000Kmにかけて、「アタリ」をつけていく。
「慣らし運転」が完全に終わるには、15,000Km~20,000Kmほどの走行が必要と言われている。
その間に、「オイル添加剤」を入れたほうがいいのだろうか?
HRD BREAK-IN オイル添加剤
HRDパフォーマンスの「HRD BREAK-IN OIL 慣らし運転用エンジンオイル添加剤」は、金属表面処理の高い技術を誇る「フリクション社」によって開発された高性能のオイル添加剤だ。
「HRD BREAK-IN オイル添加剤」の主成分は、「MoDTC(有機モリブデン)」となっている。
「MoDTC(有機モリブデン)」が、金属摩擦面で素早く反応し、強力なトライボフィルム(硫化潤滑皮膜)を生成することで、金属表面の摩擦抵抗を低減し、エンジンノイズの低減、エンジン出力の損失を最小限にすることができ、エンジンの慣らしを円滑に行うことができるということだ。
「HRD BREAK-IN オイル添加剤」の添加量は、エンジンオイル3~4リットルに対して1瓶(50g) で、およそ1.2%~1.8%が適量となっている。
価格は、一回分(一瓶)3,500円程度だ。
オイル添加剤は必要なのか?
ディーラーのメカニックの人に、ハーレーの慣らし運転に、オイル添加剤を入れる人は、どれくらいいるのか聞いてみた。
その答えは、
「あまりいない」
とのことだった。
その理由としては、
最近のオイルは高性能で、オイル自体に添加剤の成分が含まれているから、ということだった。
それでは、
「HRD BREAK-IN オイル添加剤」を入れる意味はないのだろうか?
ということになる。
しかし、そのような、オイルに含まれている添加剤は、「モリブデン系」ではないようだ。
そのため、「HRD BREAK-IN オイル添加剤」にも、それなりの効果が見込めるだろうということだった。
おわりに
「HRD BREAK-IN オイル添加剤」は、一瓶、3,500円くらいなので、私も試しに納車前に入れてみた。
入れたからどうということは、まったく分からないが、いまのところ、とくに問題もない。
仮に、違いがわかるとしても、走行距離が20,000Km以降なのだろう。
もちろん、入れた場合と、入れなかった場合との比較をすることもできないだろうが…
結論としては、
「HRD BREAK-IN オイル添加剤」は、ハーレーの慣らし運転時に、絶対に入れるべきというものでもないようだ。
ただし、「HRD BREAK-IN オイル添加剤」入れることによる悪影響はないし、おそらく一定の効果もあると思われるので、気になった人は、入れてみるのもいいかもしれない。
最後に、ハーレーパーツの直輸入通販である「パインバレー」のサイトより、テストデータを引用しておく。
出典:パインバレー
このテストデータから、「HRD BREAK-IN オイル添加剤」を新車時に添加することで、早い段階から摩擦抵抗を大幅に低減させられることが見て取れる。
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