久しぶりに洗車をして、キレイになったハーレーだったが、その日は風も強く、どこかへツーリングに行こうとは思えなかった。
また、ハーレーは、もしかしたら、売ることになるかもしれないのだが、その場合、走行距離が1万km(以降5,000kmごと)を超えると、大きく値が下がると言われている。
すでに、9,900kmを超えているので、あまり遠出もできない。
というか、あと1日も乗れば、超えてしまいそうだ。
ということで、これから何処へ行こうかと考えた末、
「そうだ、試乗しよう!」
ということを思いつき、ディーラーへ向かうことにしたのだが、普通に国道が混んでいて、ハーレーなのですり抜けもできず、遠出なんてしなくてよかったと、改めて思った。
S1000RR
まずは、いつもお世話になっている、BMW Motorradへ行ってみた。
最近、SSに乗りたくなったので、S1000RRが気になったからだ。
S1000RRには、もう、何度も試乗だけはさせてもらっているが、改めて試乗してみると、
「公道中心のツーリングでは、間違いなくオーバースペックだな…」
という感じだ。
もちろん、サーキットをより速く走るには、楽しいバイクなのだろうが、あまりにも速く、フロントブレーキも恐ろしいくらい効く。
振動の少ないシルキーなエンジンフィールも、個人的な好みでいうと、あまり好きではない。
総じていえることは、乗っていくうちに慣れるのかもしれないが、S1000RRは、私にとって、乗っていて、自分の手に余る感覚が大きすぎる。
たぶん、私のような免許取りたての人間が乗るバイクではないのだろう。
そして、それは、パニガーレV4やR1なども同じだろう。
S1000RRは、意外とツーリングなどにも、オールマイティーに使えるという意見も多いのだが、いずれにしてもオーバースペックだということには変わりない。
R18
そういえば、BMW Motorradでは、こんなバイクも試乗した。
BMW Motorrad史上最大排気量を誇る、新開発の1,802ccのボクサーエンジンを搭載したR18だ。
ボクサーツインは、エンジンをかけるだけで、車体が左右に振られるという独特の挙動をする。
なんの説明も受けずに、なんとなく乗ってみただけので、詳しいレビューはできないが、乗った印象としては、私のハーレー(FLHC)よりも、かなりジェントルな感じがした。
アクセルを開けた感じも、パワフルではあったが、ハーレーのような激しい鼓動感はなく、トライアンフのパラツインに近いような、上品な鼓動感だった。
あとで、調べてみたら、私のハーレー(FLHC)よりも、パワーとトルク、さらには車重まで上回っていたのだが、車重は軽く感じ、パワーフィーリングも心地よい感じだった。
トライアンフのボバーなどもそうだが、同じアメリカンタイプであっても、やはりヨーロッパ車のほうが、乗り味も含め、全体的に上品だと思う。
R18を買うことはないとは思うが、大型のクルーザーで優雅に流すなら、ハーレーよりもR18のほうがいいような気がする。
ハーレーと比較するなら、ブレイクアウト(FXBRS)が、いちばん比較対象としては近いかもしれない。
アウトローっぽく乗りたいならブレイクアウトだし、ジェントルに乗りたければR18だ。
R18について、ひとつ気になったことがある。
それは、BMW Motorrad史上最大排気量を誇る、左右に張り出したバカでかいエンジンとフットボードの組み合わせのおかげで、フロントのシフターペグやブレーキペダルを操作するときに、左右のエンジンを蹴飛ばしてしまいそうになるのだ。
クリアランスが少なすぎて、慣れないと、シフトダウンやリヤブレーキをかけるときに、シューズがエンジンにあたってしまう。
ボクサーツインエンジンは唯一無二だが、全体的なバイクのコンセプトとしては、かなりハーレーを意識した作りだという印象を受けた。
おわりに
ドイツ車であるBMWは、お洒落さという面では、アメリカ車よりも上だろう。
しかし、イタリア車には敵わない。
デザインありきのイタリア車に対して、ドイツ車は質実堅固で、好きなひとにとっては、そこが魅力的なのかもしれないが、どちらかというと、私はイタリア車のほうが好みだ。
いま乗っているMVアグスタのブルターレ800ロッソは、エントリーモデルなので、上位モデルや他のイタリア車と比較すると見劣りするが、それでも美しいと思う。
この先、性能と価格(つまりコスパ)で、英国のトライアンフに乗ることはあるかもしれないが、ドイツ車に乗ることはないような気がする。
また、性能がいいのは分かっているが、国産車にも乗らないのではないかと思う。
そして私は、車もバイクも、アメリカ車は、あまり好きではないということに、改めて気がついた。(では、なぜハーレーを買ったのだろう⁉)
やはり私は、イタリア車が好きなのだと思う。
そして、イタリアンバイクといえば、あのブランドは外せない。
そう、DUCATI(ドゥカティ)だ。
…続く
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