ディレクトリンクとは?【テクノリサーチ社のフラッシュチューナー(チューニングデバイス)】

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ハーレーのインジェクション・チューニングには、2通りの方法がある。

 

ひとつは、ハーレーのインジェクション車に取り付けられている、ECM(エンジンコントロールモジュール)と呼ばれるコンピューターを、社外品(フルコン)に交換してしまう方法。

 

もうひとつは、純正のECMの中身を書き換える方法。

こちらは、一般的に、「フラッシュチューニング」などと呼ばれる。

 

そして、この「フラッシュチューニング」でECMを書き換えるためには、「フラッシュチューナー」などと呼ばれるチューニング・デバイスが必要になる。

 

今回は、「ディレクトリンク」という、フラッシュチューナー(チューニング・デバイス)について。

  

フラッシュチューニングの利点

現在のハーレーのインジェクション車は、万が一のトラブル修理や、純正セキュリティへのアクセス、ABSのブリーディング作業など、ハーレーの純正ECMでないと作動しない機能もあるらしい。

 

その点、「フラッシュチューニング」であれば、純正ECMをそのまま使用するので、問題はない。

 

また、一般的にECMを、社外品(フルコン)に交換する方法よりも、初期のコストが安くてすむ場合がほとんどだ。

 

そのため、「フラッシュチューニング」は、ハーレーのインジェクションチューニングの方法として、比較的、多く用いられる方法となっている。

 

最終的にハーレーを、どこまでイジるつもりなのかにもよると思うが、給排気系のカスタマイズ(マフラーやエアクリーナー交換)程度であれば、「フラッシュチューニング」でも十分ではないかと言われている。

  

ディレクトリンクとは

ハーレーのインジェクションチューニングに興味を持つようになると、「ディレクトリンク」という言葉を聞くようになる。

 

「ディレクトリンク」とは、アメリカのテクノリサーチ社製の、USBタイプのチューニング・デバイスのことだ。

 

これを使って、純正ECMの中身を書き換えて、インジェクション・チューニングを行う。

 

もちろん、チューニング・デバイスは、これ以外にもたくさんある。

 

かつては、ハーレーの純正でも、「スクリーミンイーグル PRO スーパーチューナー」というチューニング・デバイスがあったのが、現在は廃番となっており、流通している在庫限りとなっている。

スクリーミンイーグル PRO スーパーチューナーの在庫を見つけたが…【Screamin’Eagle SUPER TUNER PRO】

ディレクトリンクの販売価格

「ディレクトリンク」の通常販売価格は、60,000円ほどするらしい。

 

しかし、チューニングを行うディーラーやショップによって、価格はまちまちだ。

安いところでは、40,000円台のところもある。

 

しかし、「ディレクトリンク」は、プロ向けのチューニング・デバイスなので、それを使って自分でチューニングすることは困難だ。

 

そのため、デバイスが安いところを探して購入しても、あまり意味がない。

 

なぜなら、一般的に、デバイスの持ち込みは、チューニング費用が高く設定されている場合が多いので、チューニング・デバイスとチューニングのトータルの費用は、あまり変わらなくなる可能性が高いからだ。

 

もちろん、チューニング・デバイスもチューニング費用も最安のディーラーでやショップなら、言うことはないが、一般的には「ディレクトリンク」を使ったフラッシュチューニングを依頼する場合、チューニング・デバイスとチューニングのトータルの費用は、11万円前後になると思う。

 

デバイス費用 + チューニング費用 = トータル費用

60,000円 + 50,000円 = 110,000円
55,000円 + 55,000円 = 110,000円
50,000円 + 60,000円 = 110,000円

 

といった感じで、最終的な価格は、あまり変わらない場合が多い。

 

なぜなら、チューニング料金は、工賃(技術料)なので、定価というものがなく、いくらにでも設定することが可能だからだ。

 

そのため、デバイスが安いショップを選んでも、あまり意味がないと思う。

それよりも、チューニングの腕がいいところを選ぶべきだ。

  

ディレクトリンクの特徴

ディレクトリンクの特徴は、以下の通りとなっている。

 

・ハーレーの故障診断ソフトのセンチュリオンやディレクトリンクを開発し、ハーレーのECMを熟知しているメーカー

・日本におけるサポートは、HRD Perfomance社が行っており、アフターサービスについても安心

・様々なマッピングデータが用意されており、そのベースマップを元にセッティングが可能

・チューニング前にECM内にあるノーマルデータを吸い出して保存できるので、ノーマルデータに戻すことも可能

・高精度のオートマッピング機能が備わっており、ワイドバンドO2センサーを使用して、全領域のチューニングマップを作成可能

・アイドリング回転数は600rpmまで落とすことが可能

・アイドリング時の点火タイミングを個別に設定できるので、“三拍子”化も可能

・いちど通信した車輛以外とは、通信が不可能になる

・再セッティングの際は、USBデバイスが必要

参考:http://www.ichikoku.com/harley_davidson/injection_tuning/#techno

おわりに

じつは、「スクリーミンイーグル PRO スーパーチューナー」の在庫も見つけたのだが、価格も高い(10万円近い)ため、購入しなかった。

 

「スクリーミンイーグル PRO スーパーチューナー」は、すでに廃番なので、ハーレーのディーラーも含め、今後は、必ず、他のチューニング・デバイスが必要になる。

 

そして、多くのディーラーでも、すでに、「スクリーミンイーグル PRO スーパーチューナー」の代わりに、「ディレクトリンク」を使っている。

 

私の場合は、マフラーを「VANCE&HINES」製にしたので、チューニング・デバイスも、「Fuelpak3(国内正規保証対応品)」あたりが良さそうだった。

 

しかし、いろいろ考えた末、ディーラーでチューニングを行ったほうが、後々のことを考えると安心だと思い、ディーラー推奨の「ディレクトリンク」を使うことになった。

 

インジェクション・チューニングは、ディーラーやショップによって、扱っているチューニング・デバイスや、得意のチューニング・デバイスが異なる。

 

そのため、チューニング・デバイスありき、というよりも、チューニングの腕で、ディーラーやショップを選んで、そのディーラーやショップが勧める(得意とする)チューニング・デバイスを利用するのがいいと思う。

 

また、何かあったときのアフターケアのことも考えると、あまりにも遠方でチューニングを行うのも、なにかと不安だ。

 

言うまでもなく、何かあったときには、すぐに見てもらえるディーラーや、ショップを選んだほうが安心だろう。

  

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