米国のハーレーダビッドソンは、2019年6月19日、中国二輪車メーカーの「浙江銭江摩托(銭江モーター・Qianjiang Motorcycle)」と中国でのオートバイの生産委託契約を結んだことを発表した。
「浙江銭江摩托(銭江モーター・Qianjiang Motorcycle)」では、ハーレー・ブランドの中・小型車を現地生産するようだ。
ハーレーダビットソンとしては、比較的低価格の車種を揃えて、中国市場を開拓する目論見だ。
さらには、中国以外のアジア事業の強化も見据えている。
浙江銭江摩托(銭江モーター)
ハーレーダビットソンのOEM提携は、今回が初めてだ。
今回の提携は、「浙江銭江摩托(銭江モーター・Qianjiang Motorcycle)」の、中・小型車に関する技術力などを、評価してのことらしい。
「浙江銭江摩托(銭江モーター・Qianjiang Motorcycle)」は、中国自動車大手「浙江吉利控股集団(浙江省)」傘下の二輪車メーカーで、2005年に買収したイタリアの二輪車ブランド「ベネリ」などを展開している。
アジア開拓
ハーレーダビットソンは、現在、欧米を中心に排気量600cc以上の大型バイクを扱ているが、米国など先進国では、若者の二輪車離れが進み、販売が低迷しているのだとか。
成長市場のアジアの開拓に向け、現地メーカーと組んで、若者や初心者向けの250~400ccクラスの中・小型車を増やす予定だ。
その第1弾として、排気量約338ccの中国向けモデルを2020年に発売する予定であるとアナウンスされた。
米ハーレーが公表した中国市場向けの試作車
大型車は、引き続き自社生産を続けるが、中国への輸出車は、中国政府が2018年に発動した二輪車への25%の報復関税を避けるために、2019年中には、米国・ウィスコンシン州から、タイの工場に生産を移す方針となっている。
ハーレーダビットソンには、二輪車最大市場のインドなどでも、中・小型車を投入する計画があるようだ。
ハーレーダビットソンとしては、アジア事業を強化し、米国以外の販売を現在の4割から、2027年に5割に引き上げる考えだという。
おわりに
ハーレーの中・小型車というと、いまひとつイメージが湧かないが、これまで通り、大型車だけを生産して販売していくだけでは、経営が厳しいのだろう。
ハーレーダビッドソンは、電動バイクの市販モデル「LiveWire(ライブワイヤー)」も発表している。
今回の中・小型車の生産や、電動バイクなどのニュースをみると、時代が変わっていることを意識せざるおえない。
昔ながらの大型のアメリカンバイクは、次第に珍しくなっているのだろう。
そんななかにあって、私は、従来のハーレーらしいアメリカンバイクを、新車で買うことができてよかったと思う。
「うるさい」ハーレーが新車で買えるうちに、あなたも1台どうだろうか?
もしも、大型自動二輪免許がなければ、思い切って取ってしまおう!
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