日本では、その呼び方が「アメリカン」というくらいなので、クルーザーといえば、やはりハーレーなのだが、少し前に乗ったBMWのR18も、なかなかいい感じだった。
ただ、私は最近、クルーザーやツアラーには、あまり乗りたいとは思わない。
一般道を走るツーリングがメインとなると、ネイキッドが使いやすいことは分かっているが、それでもいちどは、SS(スーパースポーツ)にも乗ってみたい。
BMWには、S1000RRという素晴らしいバイクがあるが、何度か試乗してはいるが、明らかにオーバースペックで速すぎる。
ということで、続いてドゥカティのディーラーに行ってみた。
4気筒・リッター・SS
最近のドゥカティは、各モデルが、最高峰のパニガーレV4/V4Sのような顔つきに統一されつつある。
2気筒エンジン搭載の959パニガーレも、新たにパニガーレV2として生まれ変わり、V4と同じ流れを汲むスタイリングになっている。(ただし、V2にウイングレットはない)
・リッター
・SS
の3つがそろえば、バイクの世界では、速いことは確実だ。
S1000RRに試乗するといつも思うのだが、私が公道で乗るには、明らかにオーバースペックだ。
使い切れないパワーがあっても、逆にストレスになるかもしれない。
それを考えると、同様にパニガーレV4も、私にとってはオーバースペックであることは、容易に想像できる。
ストリートファイターV4S
パニガーレV4/V4Sについては、近くのディーラーに試乗車がないので乗ったことはないのだが、ストリートファイターV4S試乗車があったので、それに乗らせてもらった。
ストリートファイターV4Sが気になったからではなく、V2との比較として、ドゥカティの4気筒エンジンが気になったからだ。
ストリートファイターV4は、208馬力という、とんでもないパワーのネイキッドだ。
これは、ベースとなるパニガーレV4の214馬力と、ほとんど変わらない驚愕のスペックだ
特性は異なるにしろ、パニガーレV4の速さを想像するには、うってつけだ。
ストリートファイターV4のエンジンを始動すると、その迫力のあるサウンドに、まず驚かされる。
これで車検対応なのかというくらいの爆音だ。
ハーレーのノーマルマフラーのショボさを思い出すと、あり得ないくらいナイスなサウンドだ。
このサウンドだけで、欲しいと思えてくる。
しかし、ストリートファイターV4Sに乗った感想をひとことで言ってしまうと、
「速すぎる!」
という以外にない。
なんというか、身の危険を感じるほど速いのだ。
プロテクターなしの軽装で、気軽に乗るには恐ろしすぎる速さだ。
ストリートファイターV4Sの試乗は、パニガーレV4がどれくらい速いのかを想像するには十分だった。
ストリートファイターV4SやパニガーレV4/V4Sは、欲しいけど買えないというマシンではなく、公道で使うのには速すぎて危険なので、欲しいとは思わないというのが正直な気持ちだ。
パニガーレV2に試乗!
私がドゥカティのディーラーへ行った目的は、ストリートファイターV4SやパニガーレV4/V4Sではない。
そう、パニガーレV2に試乗するためだ。
じつは、あまり期待せずに行ったのだが、運良く試乗車があった。
さっそく試乗させてもらうと、走り出した瞬間から、驚いてしまった。
「これがドゥカティのLツインなのか…」
よく考えたら、ドゥカティに乗るのは、今回が初めてのことだった。(ストリートファイターV4Sに乗ったのは、V2に乗ったあと)
ただ、試乗したとはいえ、休日の市街地を少し走っただけなので、それほどアクセルを開けることはできなかったので、エンジンやハンドリングについては、本来の性能を確かめようもなかった。
しかし、V2の鼓動感には驚いてしまった。
昔からのドゥカティファンであれば、なんのことないのだと思うが、初めてドゥカティのLツインに乗った私は、
「サーキットも走れるようなSSが、こんなにドコドコしていていいのだろうか⁉」
と思ってしまった。
冷静に考えれば、2気筒エンジンなので、鼓動感があって当たり前なのだが、トライアンフのパラツインエンジンのような感じをイメージしていたので、完全にイメージとは違った。
この鼓動感は、むしろ、ハーレーに近い。
私のなかでは、
ハーレー=2気筒=遅い
というイメージが強くあるので、2気筒エンジンで155馬力、しかもドコドコ感が半端ないパニガーレV2は、私の想像とは、まったく違った不思議なバイクだった。
おわりに
突然、ハーレーの売却が決まり、話が前後してしまった。
BMWでS1000RRやR18に試乗し、ドゥカティでパニガーレV2やストリートファイターV4Sに試乗した帰りに、ふらっとハーレーに立ち寄り、なにげなく委託販売の話をしたと思ったら、気がついたらハーレーは売却することになった。
そして、そのとき気になっていたバイクが、パニガーレV2だ。
パニガーレV2の新車価格は225万円なので、ハーレー(FLHC)よりもぜんぜん安い。
しかも、ハーレーのように差し迫ってカスタマイズする必要もない。(フェンダーレスキットくらいは欲しいけど)
どう考えても、パニガーレV2のほうが、楽しくて満足度が高いだろう。
パニガーレV2は、私のイメージとは少し違っていたが、ドゥカティのLツインエンジンが好きな人にとっては、たまらないだろう。
しかし、ブルターレ800の3気筒エンジンに慣れてしまった私にとっては、少しばかり鼓動感が強すぎるようにも思える。
そういえば、BMWのR nineTも、こんな感じの鼓動感だったような気がする。
もちろん、ハーレーも鼓動感が強い。
つまりは、2気筒エンジンとは、そういうものなのだ。
ただ、トライアンフのパラツインエンジンは、もっとマイルドな鼓動感で、どちらかというと、私はそちらのほうが好みかもしれない。
パニガーレV2は、スペックやスタイル的には、かなりいいバイクだと思う。
価格も、それほど高くない。
欲しいか欲しくないかと聞かれれば、間違いなく、
「欲しい!」
と答える。
しかし、多くのドゥカティファンのように、
「あの鼓動感がたまらない!」
とは思えないところが複雑だ。
たいして、ブルターレ800の3気筒エンジンは、改めていいエンジンだと思う。
ほんと、2気筒と4気筒のいいとこ取りのようなエンジンだ。
というより、2気筒と4気筒の嫌なところを取り払ったようなエンジンだ。
となると、やはり、次はF3あたりに乗ってみたい気もする。
そして、F3に乗るなら、トリコローレカラーがいい。
最近、単色や2色使いのカラーリングは、少し寂しく感じる。
寒くなってきたので、すぐに、新しいバイクを買うことはないと思う。
次は、どんなバイクがいいのか、じっくり考えることにしようと思う。
コメント
確かにv4sは速すぎる、公道では使い切れないから以外にストレス溜まると思う。一番美味しい所使えないエンジンなんて無駄だと思う。もう少しトルクと燃費にふって、迷惑極まる音も静かにしてほしい。本当うるさい。
v2は db7とほとんど同じエンジンだよー 個人的にはハーレーの方が味があると思う。 3気筒はバランス最高でいいと思うけど、ある意味中途半端かもしれない。理想的には 2気筒と4気筒の二台持ちじゃないかなー 楽しみにしています。
トムクルさん
DB7のエンジンは、1098用テスタストレッタ・エヴォルツィオーネでしたね。
そういえば、2台のフィーリングは近かったように思います。
V4/V4Sは、明らかに速すぎですね。
速さを求めるなら4気筒、味を求めるなら2気筒ですね。
やはり2台あると、楽しめそうです。
いまは、アグスタの3気筒エンジンを、けっこう気に入っています。
公道で遊ぶには楽しいバイクです!