最近のハーレーにも、「バンクセンサー」がついている。
「バンクセンサー」と聞くと、知らない人は、どのようなものを想像するだろうか?
バイク初心者の私は、
「バンク角を測定する電子的なセンサーかな?」
と思った。
しかし、実際は…
バンクとは?
二輪車(バイク)の走行は、車体を内側に寝かす(倒す)ことで、コーナー(カーブ)を曲がることは、教習所でも、はじめのころに習ったと思う。
この、車体を内側に寝かす(倒す)ことを、「バンクさせる」という。
そして、このとき、バイクが、どのくらい地面に向かって、倒れて(寝て)いるのかを表しているのが「バンク角」だ。
バイクの車体が、あまり倒れて(寝て)いなければ、「バンク角が浅い」、大きく倒れて(寝て)いれば、「バンク角が深い」などと形容する。
ちなみに、最近のMotoGPのバンク角は、65度を超えていると言われている。
ここまでバンク角が深いと、もはや、倒しているのか、転んでいるのか分からないほどだ。
バンクセンサーとは
さて、「バンク」の意味が分かったところで、いよいよ、「バンクセンサー」とはなにか?ということになる。
「センサー」なんて名前がついているが、「バンクセンサー」とは、電子的なセンサーなどではなく、超アナログなものだ。
「バンクセンサー」とは、ステップバーの下に付いている突起物のことで、最近のスポーツバイクでは、その部分だけが捩じ込み式になっていて、交換可能なタイプが多い。
そして、コーナーを攻めるイメージのない、私のハーレーにも「バンクセンサー」がついていた。
ステップボードとバンクセンサー
写真のように、「バンクセンサー」を、ひとことで言ってしまうと、「ネジ」とか「ボルト」の類のものだ。
そして、バイクをバンクさせたときに、
「バイクセンサー」が路面に接したところが、そのバイクのバンク角の限界ですよ!
という合図だ。
そう、「バンクセンサー」とは、そのバイクの「バンク角の限界」を知るためのセンサーなのだ。
「バンクセンサー」は、バンク角の限界以前では、一切、感知しない。
そのため、「バンク角が浅い」ライディングしかしない人には、「バンクセンサー」の存在事態に気付くこともない。
「バンクセンサー」は、もちろん、スポーツスターやダイナ系などの、フロアータイプでない、ステップの裏にもついている。
おわりに
コーナリング中、「バンクセンサー」が路面に接すると、火花が散ったりする。
「バンクセンサー」が路面に接すると、ステップは可動式なので、上に跳ね上がるが、あまりに勢いよく接すると、足に衝撃がきたり、一瞬、バランスを崩しかける。
さらに酷い場合は、転倒するかもしれない。
そのため、闇雲にバンクさせるすぎるのは、危険だ。
自分の足の一部を「バンクセンサー」代わりにするという方法も、今度、試してみようと思う。
「バンクセンサー」が路面に接すると、当然、「バンクセンサー」=「ネジ・ボルト」は、削れていく。
そんなことを繰り返しているうちに、気が付くと、「バンクセンサー」自体が、無くなっていることがあるようだ。
「バンクセンサー」がなければ、それだけ「バンク角が稼げる」のだが、「バンクセンサー」がなければ、限界を超えたときには、車体が直接、地面に接してしまう。
そのため、「バンクセンサー」がなければ、削れたり、傷が付くのは、「バンクセンサー」ではなく、おもに、「ステップ」や「マフラー」などの車体ということになる。
どのみち限界を超えることはできないのだから、「バンクセンサー」は、あったほういいだろう。
そして、「バンクセンサー」が無くなっていないか、左右のステップを、定期的にチェックしたほうがいいと思う。
どうしてもバンク角が足りないという人は、もしかしたら、乗るバイクを間違えたのかもしれない。
以上、「センサー」というからには、どんな精密なものかと思ったら、じつは、ただの「ネジ」や「ボルト」のようなものが、「バンクセンサー」だったという話だった。
コメント