ハーレーのインジェクション車で、マフラーやエアクリーナーを交換する際に気がかりなのが、燃調(EFIチューニング)をどうするかだ。
気になるなら、やっておいたほうがいいと思うが、
「べつにやらなくても問題ないのなら、やらなくてもいいのでは?(お金かかるし…)」
と思っている人もいるかもしれない。
今回は、
どのような場合に、燃調(EFIチューニング)をやったほうがいいのか
ということについてまとめてみた。
燃調(EFIチューニング)が必要な状態とは?
インジェクション車では、燃料噴射をコンピュータが制御している。
エアクリーナーをハイフロータイプに交換した場合、吸入抵抗が減り、たくさん空気が吸い込めるようになる。
エアクリーナーをハイフロータイプに交換して、空気の流入だけが増えると、混合気(空気とガソリンを霧状にしたものを混ぜたもの)が薄くなってしまうため、空燃比を適正にするために、燃調(EFIチューニング)が必要となる。
そのため、エアクリーナーをハイフロータイプに交換した場合は、マフラーを交換しようがしまいが、どのメーカーのマフラーに交換しようが、基本的には、燃調(EFIチューニング)が必要となると思っていたほうがいい。
一方、エアクリーナーは交換せずに、マフラーのみ交換する場合は、交換するマフラーによって、変わってくるので、一概には言えない。
燃調(EFIチューニング)が必要な組み合わせ
ノーマルマフラーにノーマルエアクリーナーの場合、燃調(EFIチューニング)は「不要」だが、それ以外の組み合わせの場合には、「必要」か「場合によって必要」となる。
燃調(EFIチューニング)が必要になる、マフラーとエアクリーナーの組み合わせを表にすると、以下のようになる。
ノーマルエアクリーナー | ハイフローエアクリーナー | |
ノーマルマフラー | ×(不要) | ○(必要) |
北米仕様マフラー | △(場合による) | ○(必要) |
スクリーミンイーグル | △(場合による) | ○(必要) |
社外メーカー製マフラー | ○(必要) | ○(必要) |
△・・・燃調なしで問題のないケースが多い組み合わせ。
多少のバックファイアが出ることがあっても、エンジンが壊れたり、調子が崩れる可能性は低い。
○・・・ 燃調を行ったほうがよい組み合わせ。
燃調(EFIチューニング)を行えば、より多くの空気と燃料を完全燃焼できる為、パワーやトルクが上がり、燃費もよくなる。
おわりに
マフラーやエアクリーナーを交換して、燃調(EFIチューニング)をしなくても、バイクが走らないというわけではない。
しかし、燃調(EFIチューニング)することで、増大した空気に合わせて、燃料を適正に供給できるようになるので、パワーやトルクがアップし、燃費も向上する。
また、混合気が薄くなった状態では、エンジンの温度が上がってしまうが、燃調(EFIチューニング)することで、それも改善できる。
そのほうが、エンジンにも優しいし、乗っている人にも優しい(暑くない)。
もしも、マフラー交換だけに留めたい人は、「北米仕様マフラー」か「スクリーミンイーグル」を選択しておくといいかもしれない。
ちなみに「スクリーミンイーグル」は、車検対応のマフラーもあるが、「北米仕様マフラー」は、あくまで「北米仕様」なので、日本で車検を通すことはできないことは、覚えておこう。
コメント