大型自動二輪免許を取るためには、一般的には教習所に通うと思う。
雨が多い時期は、天気がいいときに比べると、キャンセルが出やすいので、「キャンセル待ち(キャン待ち)」に申し込んでおけば、予約以外にも乗れる可能性が高くなる。
教習所では、雷さえなければ、雨でも普通に技能教習は行われる。
ただし、課題が「急制動」のときだけは、少しだけ注意が必要になる。
急制動・危険回避
大型自動二輪免許のカリキュラムでは、「急制動」の技能教習が、第二段階で3時限ある。
とはいえ、時間中、ずっと「急制動」だけを練習するわけではない。
「急制動」を練習しつつ、コースを走りながら、同時に、これまでの課題も行う。
また、「急制動」技能教習では、中型車(CB400SFなど)にも乗って、大型車とのブレーキングの違いも体験する。
中型免許で乗れるバイクは軽いので、大型バイクと同じ感覚でブレーキをかけると効きすぎてしまう。
逆に、大型バイクは重たいので、中型バイクの感覚でブレーキをかけると、思ったよりも止まらない。
ということも体験することになる。
「急制動」では、路面状況や乗るバイクの重さによって、ブレーキングは、大きく変わってくるということも学ぶので、他の課題に比べると、多くの時限が割り当てられているのかもしれない。
また、「急制動」の最後には、指導員(教官)が、白と赤のフラッグを持って、その色によって「危険回避」を行う課題があるのだが、判断力が衰えつつある私は、
「教官に突っ込んだらどうしよう!」
と気が気ではなかった(笑)
最後に、そのことを指導員(教官)に言ってみたところ、
「危ないときは逃げるので、大丈夫です。」
とのことだった。
確かに、みすみす轢かれるはずもない。
急制動はエンストOK!
「急制動」では、エンストしても減点されない。
その理由は、エンジンブレーキを最後まで働かせるため、停止直前までクラッチを握るのを我慢させるためだ。
ギリギリでクラッチ操作を我慢するのも難しいので、検定では、いっそのことエンストさせるつもりで、ブレーキングだけに集中したほうがいいかもしれない。
エンストをさせないようにと、いつもの癖で、意外と早めに、クラッチを握ってしまうと、エンジンブレーキを使い切ることができない。
そして、それは課題の意味を考えると、いいことではない。
雨の日の急制動
基本的に、少しくらいの雨でも、「急制動」の技能教習は行われる。
ただし、
あまりにも路面状況が悪い場合には、他の技能教習は行われても、「急制動」の時限だけは中止になることもあるそうだ。
雨だから「急制動」を飛ばして、他の技能教習を行うというわけにもいかないので、運が悪いと、その時間の技能教習はキャンセルになってしまうらしい。
なるほど、それで回ってきたキャンセルもあったのかもしれないと、思ったりもした。
次の技能教習が「急制動」と分かっていて、かなりの雨が降っている場合には、無駄足にならないように、教習所に行く前に電話で確認してみたほうがいいかもしれない。
もしくは、こちらからキャンセルしてしまうか…
ただ、ドライ路面(晴天時)での「急制動」と、ウェット路面(雨天時)での「急制動」を、両方とも体験できるといい。
理想は、はじめの2時限はドライ路面で教習を受けて、最後の3時限目は、少しウェット路面の体験もできるといい。(なかなかそんなに都合よくはいかないと思うが…)
ちなみに、通常は、制動開始地点から11mまでに停止することになっているが、雨の日は、一本先のライン(14m)までに伸びる。
ドライ路面で、11mよりも手前で停まるのは、さほど難しくない。
しかし、雨の日の「急制動」は、思ったよりも怖かった。
視界が悪いので、メーターで40kmを確認するのも大変なのだが、速度が足りないと注意される。
ドライ路面では、多少、オーバースピード気味(42〜43Km)で入ってしまえるのだが、ウェット路面は、明らかに、いつもよりも止まらなそうなので、スピードを出すこと自体に躊躇してしまうのだ。
実際には、一本先のラインで止まればいいので、普通にやれば大丈夫だ。
他の課題でもそうだが、本当の敵は、「恐怖心」や「苦手意識」なのかもしれない。
人間とは不思議な生き物だ。
おわりに
雨の日の「急制動」や「危険回避」は、けっこう怖かったが、怖いことは、なるべく教習所内で体験しておくほうがいいと思う。
誰しも、自分のバイクでは、経験したくないはずだ。
また、卒検の日が雨という可能性もあるので、少しくらいの雨だった、逆に「ラッキー!」というつもりで、実技教習を受けておくといいかもしれない。
私も、「キャンセル待ち」で連絡が来るのは、いつも雨の夜なのだが、喜んで教習所へ向かう。
季節が梅雨だということもあるが、けっこうな割合で、雨の日の技能教習を受けている気がする。
教習所で、ウェット路面での「急制動」や「危険回避」が体験できなかった場合、公道では注意したほうがいい。
もしくは、雨が降ったら乗らないことだ。(私は乗らないと思う。)
最後に、今回の「急制動」で、始めて中型車(CB400SF)に乗ったのが、大型車(NC750L)とは全く違って驚いた。
私は、教習所に通い始めるまでは、ハーレーにしか興味がなかったのが、小型車や中型車には、それぞれ、大型車にない良さがありそうだ。(楽しそう…)
大型自動二輪免許があれば、すべての排気量のバイクに乗ることができるので、やはり、普通自動二輪免許ではなく、大型自動二輪免許をとっておくといいよさそうだ。
そのうえで、自分がもっとも楽しいと思うバイクに乗るのが、いちばん幸せだ。
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