ハーレーのマフラーとエアクリーナーを交換して、インジェクションチューニングを行うと、別のハーレーに生まれ変わる。
べつに、これは、大げさに言っているわけではない。
誰かが、インジェクションチューニングをしたあとは、
「自分のライディングが上手くなったように感じる」
と言っていたが、本当に、そんな感じがする。
実際に、かなり走りやすくなるのだ。
ノーマル状態で満足しているのであれば、無理に行うこともないが、もしも、不満に思っているのなら、思い切ってインジェクションチューニングを行ったほうがいいと思う。
不満足の状態で乗っていても、ストレスが溜まるだけだ。
そして、どうせするなら、早いほうがいい。
しかし、そんなインジェクションチューニングだが、私にとっては、ひとつだけ気になる点がある。
今回は、Milwaukee-Eight(ミルウォーキーエイト)エンジン搭載車種で、ギヤを入れたままクラッチを切ったときの、謎のアイドリング上昇について。
ミルウォーキーエイト+ディレクトリンク
ハーレーダビットソンは、2007年に全車インジェクションモデルとなった。
2007年というと、エンジンは、TWIN CAM (ツインカム)だった。
ということは、ハーレーのインジェクションモデルには、TWIN CAM (ツインカム)エンジンとMilwaukee-Eight(ミルウォーキーエイト)エンジンの2つのモデルがあることになる。
しかし、インジェクションモデルのハーレーに、インジェクションチューニングを行ったとしても、TWIN CAM (ツインカム)エンジンと、Milwaukee-Eight(ミルウォーキーエイト)エンジンとでは、結果が多少、異なるようだ。
また、使用するチューニングデバイスや、ベースマップの違いもあるだろう。
今回の話は、Milwaukee-Eight(ミルウォーキーエイト)エンジンを、テクノリサーチ社のフラッシュチューナー「ディレクトリンク」を使って、インジェクションチューニングを行った場合限定の話なので、TWIN CAM (ツインカム)エンジンや、他のチューニングデバイスの場合は、対象ではないので、その点には、ご注意を。
⇒ ディレクトリンクとは?【テクノリサーチ社のフラッシュチューナー(チューニングデバイス)】
ハーレー純正 スクリーミンイーグル PRO スーパーチューナー
私のハーレーは、2018年モデルのヘリテージクラシック(FLHC)なので、エンジンは、Milwaukee-Eight(ミルウォーキーエイト)107ciだ。
ハーレー純正の「スクリーミンイーグル PRO スーパーチューナー」も在庫があったのだが、新しくて安いデバイスのほうが良さそうだったので、テクノリサーチ社のフラッシュチューナー「ディレクトリンク」を使って、インジェクションチューニングを行った。
また、「スクリーミンイーグル PRO スーパーチューナー」は、2019年モデル以降のベースマップがない。
私のハーレーは2018年モデルだが、あえて「スクリーミンイーグル PRO スーパーチューナー」を使う必要もないと感じたので、「ディレクトリンク」を選んだ。(その方が、安かったし…)
⇒ スクリーミンイーグル PRO スーパーチューナーの在庫を見つけたが…【Screamin’Eagle SUPER TUNER PRO】
謎のアイドリング上昇
さて、テクノリサーチ社のフラッシュチューナー「ディレクトリンク」を使って、インジェクションチューニングを行った私のヘリテージクラシック(FLHC)は、別物のハーレーになって戻ってしたのだが、帰り道から、ちょっと気になることがあった。
それは、謎のアイドリング上昇だ。
ひとつは、片肺機能が原因だったので、すぐに対処することができた。
⇒ ハーレー 突然のアイドリング上昇!【アイドリングが「ドコドコ」から「ドドドド」になったときの対処法!】
⇒ ハーレーの熱対策・片肺【アイドリングが「ドコドコ」が「ドドドド」に変わる理由】
しかし、片肺機能をオフにしてからも、もうひとつの、謎のアイドリング上昇は改善しなかった。
もうひとつの、謎のアイドリング上昇は、
ギヤを入れたままクラッチを切ったときに、アイドリングが上昇するという現象だ。
もう少し具体的に言うと、2速や1速で、ギヤをニュートラルには入れず、クラッチだけ切るような場面を想像して欲しい。
たいていは、交差点の手前などで、そのような操作をすることがあると思う。
ギヤを入れたままクラッチを切ると、一旦はアイドリングが下がるのだが、しばらくすると、1,200回転〜1,250回転くらいまで、突然、アイドリングが上昇する。
その状態では、アクセル操作なしで、半クラだけで発進できるくらいだ。
「もしかして、エンストを防止して、スムーズな発進ができるようにするための、余計なお世話的なアシスト機能なのか?」
などと思ってしまう。
解決策
Milwaukee-Eight(ミルウォーキーエイト)エンジン搭載車種で、ギヤを入れたままクラッチを切ったときに、謎のアイドリング上昇が起きる現象については、インジェクションチューニングを行ってくれたメカニックにも相談して、多少の微調整らしきものは施してもらった。
しかし、結果として、依然として、謎のアイドリング上昇は、なくなっていない。
その後、インジェクションチューニングを行ってくれたメカニックが、その減少について、調べてくれた。
結果は、以下のとおりだった。
・他のM-8エンジン搭載車種でも、同様の現象が起こった
・TWIN CAMエンジンでは起こらなかった
・ノーマル状態(チューニング前)でも、同様の現象は起っている
・改善方法は不明(不可能?)
つまり、Milwaukee-Eight(ミルウォーキーエイト)エンジン搭載車種では、ノーマル状態から起こっていた現象らしい。(気が付かなかったのだが…)
ただし、インジェクションチューニングを行うと、アイドリングの上昇幅が、少し大きくなるらしいので、気になりだしたのだろうということだ。
「それって、コントロールできないのか?」
と思うのだが、どうやら、セッテイング可能な範囲を超えているようだ。(なんか釈然としないのだが…)
おわりに
この謎のアイドリング上昇現象は、TWIN CAM (ツインカム)エンジンでは起こらず、Milwaukee-Eight(ミルウォーキーエイト)エンジンだけに起こる現象のようだ。
もしかしたら、ECM(エンジンコントロールモジュール)を、社外品(フルコン)に交換してしまえば、コントロールできるかもしれないが、そのためだけにわざわざ交換することはできない。
もしかしたら、私の他にも気になっている人もいるかもしれないが、どうやら、そのアイドリング上昇は、セッテイングでは、抑えることができない可能性が高いということだ。
もしも、対処方法を知っている人がいたら、コメントなどで教えてほしい。
私なりの対処方法は、
たとえ微妙でも、止まる可能性があるときは、とりあえずニュートラルに入れてしまうことだ。
ニュートラルにさえ入れてしまえば、アイドリングが上昇することはない。
さもなくば、気にしないことだ。
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