秋になると、暑さも和らぎ、ハーレーに乗っているときの熱(暑さ)から開放される一方で、日本の秋は、台風シーズンでもある。
台風が来ると、ハーレーに乗れないばかりか、最悪の場合、大切なハーレーが、台風によって被害を受けることになりかねない。
台風の問題は、やはり「風」だ。
「風」といっても、いわゆる「強風」、「突風」、「暴風雨」などと呼ばれ、「風速○○m」とかニュースになるような危険な「風」のことだ。
今回は、ハーレーの強風対策や、転倒防止対策について。
屋内へ避難させる
台風対策で、いちばん確実な方法は、台風のときだけ、一時的にハーレーをどこか屋内に避難させてしまうことだ。
自宅にガレージがあれば、言うことなしだが、そうでない場合は、どこかに、一時的に避難させることができないか考えてみよう。
近くに、バイクの駐車が可能な立体駐車があれば、お金はかかるが、台風が過ぎ去るまで、停めてもいいかもしれない。
また、もしも、近所に実家や友人宅、職場などのガレージがあれば、利用させてもらってもいい。
可能であれば、購入したハーレーのディーラーなどに預けてしまうのも安心だ。
しかし、最近のディーラーは、駐車スペースの都合上、なかなか預かってくれない。
裏技として、台風が来そうな日を挟んで、何かの点検やカスタマイズの予約を入れて、しばらく預けてしまえば、ディーラー側も嫌とはいえない。
たとえ点検やカスタマイズが仕上がっても、なんだかんだ言って、台風が過ぎ去るまで、ハーレーを取りに行かなければいいのだ。
しかし、毎回、そんなに都合よくはいかないだろう。
転倒防止対策
避難が難しい場合は、ハーレーの転倒防止対策が必要になる。
どこか、頑丈な柱などに固定できればいいのだが、それもなかなか難しい場合も多いと思う。
そうなると、それ以外の転倒防止対策を、考えなくてはならない。
停める向きを工夫する
バイクが強風にあおられて倒れてしまうときは、ほとんどの場合、サイドスタンドと反対側に倒れる。
サイドスタンド側には、倒そうと思っても、なかなか倒せないものだ。
そのため、ハーレーに風が当たる方向を、サイドスタンドと反対側になるように、ハーレーを停車する方向を工夫するといい。
また、壁があれば、壁側にサイドスタンドが来るように寄せて停めておけば、壁側から強風が吹くことはないので、転倒を防げる。
上部を軽くする
ハーレーのガソリンタンクは、車体の上部についている。
ガソリンが満タンになっていると、タンクが重くなる。
重心が高いところにあると、風での影響で、倒れやすくなる。
少しでも転倒リスクを減らすためには、台風の前にガソリンを満タンにするのは、やめたほうがよさそうだ。
つっかえ棒
バイクが強風にあおられて倒れてしまうのは、サイドスタンドと反対なので、サイドスタンドと反対側にも、なにか「つっかえ棒」をしておくと、そちら側にも倒れにくくなる。
よく、木っ端などで「つっかえ棒」を自作する人もいるが、専用の転倒防止グッズも販売されている。
⇒ ハーレーの強風対策【転倒棒止 Anti Rollover Rod TMOシリーズ】
このような商品は、台風が接近する前などは、一時的に売れ切れることが多いので、早めに用意しておくことをおすすめする。
台風は、毎年、かなりの確率でやってくるものだ。
⇒ ハーレーの強風対策【転倒棒止 Anti Rollover Rod TMOシリーズ】
また、車用の車載ジャッキをハーレーのフレームにかませて、「つっかえ棒」にするという方法もある。
先に倒しておく
最後に、もしも、車体にエンジンガードがついている車種であれば、厚めの雑誌などを敷いて、思い切ってハーレーを倒しておくという方法もある。
はじめから倒しておけば、強風で倒される心配はない。
倒されなければ、傷つくこともない。
逆転の発想である。
ただし、この方法を使う場合は、マフラー、エアクリーナー、電気系統などに大量の雨水が侵入しないように、雨水対策が必要だ。
予想外の大雨で、倒したバイクが浸水したら、洒落にならないので、やはり、この方法はオススメはできない。
おわりに
毎年、夏の後半から秋になると、いくつもの台風が発生する。
そして、そのうちのいくつかは、日本列島に近づいたり、上陸することがある。
台風は、1シーズンの間に、複数回、やってくることも多い。
そして、だいたいは、毎年、決まってやってくる。
そうなると、その都度、慌てないように、
「台風のときはこうする!」
という、台風対策プランを持っておいたほうが、慌てずにすむ。
プランがあれば、あとは、そのときになったら、それを実行するだけだ。
そのために、多少の出費は発生するかもしれないが、強風で倒された場合に比べたら、桁違いに安い出費だろう。
バイクカバー
最後に、台風のときは、バイクカバーをかけたほうがいいのか、それとも、かけないほうがいいのかについてだが、一般的には、次のように言われている。
・バイクカバーをかけなければ、飛来物の衝突からハーレーを守ることができない
・バイクカバーをかければ、それだけ風の抵抗が大きくなり、転倒のリスクが高まる
ということで、判断が難しいところだが、個人的には、
転倒防止対策をした上で、内部に柔らかい毛布や布などを、クッションとして挟み、その上に、バイクカバーをかける。
そして、風によるバタつきを防止するために、バイクカバーの複数のポイントを、しっかりと紐などで縛っておく。
という方法がいいと思う。
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