大型自動二輪免許 クランク克服のコツ【ライン取りとクラッチ操作】

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大型自動二輪免許の検定課題のひとつに「クランク」がある。

人によっては、何の苦労もない課題かもしれないが、苦手な人も多いようだ。(はじめは私も簡単だったのだが…)

 

私も、教習中に、いろいろ考えすぎてしまい、曲がれなくなってしまった。

それからというもの、なんども転倒し、完全に苦手意識がついてしまった。

幸い、教習終盤には、克服したはずだったのだが…

 

あろうことか、卒業検定(卒検)で「クランク」のパイロンを倒し、「一発アウト」になってしまった。

 

しかし、じつは、「クランク」攻略は、意外と簡単なのだ。

難しく考えるから、うまくいかないだけだ。

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「S字」と「クランク」の違い

クランク」と似たような課題に、「S字(8の字の半分)」がある。

ともに、タイムの設定は設けられていないので、自分のペースで通過すればいい。

 

「S字」は「クランク」のとは違い、バイクを多少、傾けても大丈夫だ。

私のなかでは「S字」は、どちらかというと、ゆったりとした「スラローム」に近い。

 

しかし、「クランク」の場合は、バイクを傾けると、パイロンに接触してしまうので、バイクは立てたまま通過しなくてはいけない。

つまり、「クランク」は、交差点のように、ハンドルを切って曲がる必要があるのだ。

 

また、教習所によっても違うかもしれないが、「S字」は2速で、「クランク」は1速で通過することが多いと思う。

 

これらが、「S字」と「クランク」の大きな違いだ。

「S字」と「クランク」の共通点

ここまで、「S字」と「クランク」の違いを見てきたが、実は共通点もあり、そこが「クランク」攻略のカギになる。

 

コース上の「クランク」は直線的だが、「クランク」も「S字」のように、S字ライン(曲線的)に通過すればいい

 

ただし、「S字」よりも道幅が狭く、パイロンが内側に立っているので、「クランク」は、「S字」よりも速度を殺す必要がある。

 

そこは、「S字」が2速なのに対して、「クランク」では1速を使うことで対応する。

   

クランクのコツ

「S字」を通過するときは、2速でクラッチは繋ぎっぱなしで、リアフレーキでスピードを調節しながら通過する。

もちろん、目線はワンテンポ早く、進行方向を向いていなくてはならない。

 

はじめのうちは、2速での「S字」走行も早くて怖く感じたが、慣れればなんてことはない。

ただし、「S字」の場合は、多少、バイクを傾けても大丈夫だが、「クランク」では、それができない。

 

「クランク」のコツは、

ギヤを1速にして、クラッチを繋いだまま、フットブレーキのみで、速度を調整しながら、直線的ではなく、S字に近いライン取りで、サラッと通過してしまえばいい。

*コースの勾配(コースが上りか下りかフラットか)で、クラッチ操作は変わってくるので、自分の教習所のコースにあったクラッチ操作を指導員(教官)に教えてもらおう!

 

本来なら、「半クラ」と「リアフレーキ」でスピードをコントロールしながら、ハンドル操作で「クランク」を抜けられればいいのだが、それをやろうとすると、意外に難しい。

 

場合によっては、遊びを残して、クラッチを切ってしまってもいいかもしれない。

 

スピード調整は、「リアフレーキ」のみで行う。

必要以上に、速度を殺す必要はない。

 

「1本橋」も、「S字」も「クランク」も、フロントブレーキは、一切、使わない

 

というか、使ってはいけない。

そのような場面で、フロントブレーキを使ってしまうと、簡単にバランスを崩す。

 

「1本橋」、「スラローム」、「S字」、「クランク」、「波状路」、

つまり、

ほとんどの検定課題では、「なるべく」ではなく、「絶対に」フロントブレーキは使わないほうがいい。

   

まとめ

「クランク」は、その形通りに、カクカクした直線的なラインを通過しようとしてはいけない

 

「S字」のように、曲線のラインをイメージして通過しよう

 

本来は、「半クラ」と「リアフレーキ」で、うまく低速のスピードコントロールをするべきなのかもしれないが、それが上手くできない人は、クラッチを切ってしまい、リアフレーキで速度調整をしながら、ライン取りのみに集中して走行してみることをおすすめする。

 

くれぐれも、近くのパイロンを見すぎないように、目線の移動忘れずに、ライン取りだけに集中して、しっかりとハンドルを切って、サラッと通過してしまおう。

 

画像出典:タンデムスタイル

 

「クランク」のコツをまとめると、

・直線ではなく、曲線をイメージして通過する
・目線を、早めに頭ごと行きたい方法に向ける
・バイクは傾けず、早めにハンドルを切る
・リアフレーキでスピートコントロール
・フロントブレーキは使わない
・速度を殺しすぎない
・クラッチ操作は勾配による

ということになる。

もちろん、「ニーグリップ」も忘れずに。

 

「ニーグリップ」、「目線の移動」、「リアフレーキを使う」、「フロントブレーキを使わない」は、他の課題でも共通なので、クランクだけのコツとしては、

・直線ではなく、曲線をイメージして通過する
・バイクは傾けず、早めにハンドルを切る

に気をつけると上手くいくと思う。

 

出来る人からすると、

「なんでそんなことができないの?」

という感じかもしれないが、苦手意識がついてしまうと、なかなか克服できなくなる。

 

しつこいようだが、

ニーグリップ」と「目線の移動」だけは、意識しなくても出来るようにして、

・直線ではなく、曲線をイメージして通過する
・バイクは傾けず、早めにハンドルを切る

の3つを意識して、「クランク」を克服して欲しい。

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コメント

  1. Violette より:

    こんばんは。初めまして。
    現在、中型二輪免許の教習を受けている、何の免許も持っていないミドルエイジです。
    私の動機も、ハーレーに心惹かれたからです。

    COVID-19の影響で、大型二輪教習は中型二輪免許を持っている人しか受け入れない教習所が増えてしまい、やむなく中型から始めたものです。
    しかし、何の免許もない状態の人というのがほとんどいないそうで、いつもその点を念押しされながら受けています。
    女性でミドルエイジで大型二輪免許取得、というようなブログはよく見かけ、それもとても参考になってありがたいのですが、二輪自体が初めてという人の記述は遭遇できていなかったので、HIRO CROISEさんのこのブログを見つけた時は、うれしくてたまりませんでした。

    内容の豊富さだけでなく、分かりやすく読みやすく、おまけに写真やレイアウトがかっこよくて、こちらを拝見するのが、毎日の仕事の後の楽しみです。客観的な(冷静な)記述だけでなく、主観的・感情的なこともちゃんと書かれていて、それも参考になります。
    さらには、アパレルなどの話題を含めて、デザインの好みにも、かなりシンパシーを(勝手に)感じています。

    とりわけ「ありがたいーーー!!」と独り声を出し指さし確認してしまったのが、このクランク攻略のお話です。
    私は、やっと第2段階に入ったところなのですが、まさしくクランクで苦しみ続けています。このとっても分かりやすい図解と説明、すごく助かります!
    今まで読んだ大型免許取得のブログで、こんなに充実した内容のものはありませんでした。素晴らしいです・・・。
    次回の教習でまたクランクを通らなければならないはずなので、その際にこの克服法を思い出しながら臨みます。

    実は、ハーレーを売却されたという記述を昨日見つけてしまい「オウノウ!」と思いましたが、その理由もこれまた説得力あったので、もちろんこれからも変わらず、まだ読めていない回を読み漁らせていただきます。

    と、こちらの感動だけを冗長に書いてすみませんでした。あまりにもうれしくてつい・・・。
    とにかく、

    ありがとうございます!これからも楽しみにしてます!!

    • HIRO CRUISE HIRO CRUISE より:

      Violette さん

      コメントありがとうございます!
      お褒めいただき恐縮です^^;

      もうすぐあれから2年になりますが、あのときは、本当にクランクだけが上手くいきませんでした。
      いま思えば、不思議なくらいクランクだけができなかったのですが、たぶん、たまたま失敗してしまったことで、その後は、精神的なプレッシャーに負けてしまったように思います。

      あまり頭で難しく考えすぎずに、リラックスして、常に視線を行きたい方向に持っていけば、うまくいくと思います。

      とにかく、リラックスして上半身の力を可能な限り抜くことが大切です。
      そして、上半身の力を抜くためには、手の力を抜かなくてはならないのですが、よく「常に生タマゴを握っていると思ってハンドルを握るように!」と言われます。
      しっかりニーグリップさえ出来ていれば、コーナーリング中ですら、手なんて添えているだけで十分ですので、とにかくニーグリップ(くるぶしでグリップするのがおすすめ)です。

      教習所を卒業するためには、難しいテクニックは必要ないので、「視線」、「ニーグリップ」、「力を抜いてリラックスする」の3つを常に意識するといいと思います。

      教習所を卒業してからが、本当の意味でバイクの乗り方や楽しさが分かってきます。
      そして、それに伴って、私のように入り口はハーレーでも、そこから、スポーツバイクに興味が移る人も…
      車でもバイクでも、その人の走るスタイルは変わらないのだと、つくづく思います。
      残念ながら、私には、ハーレーは合いませんでした。
      いまは、セパハンのSS(スーパースポーツ)が欲しくてしょうがなくて、何のバイクがいいか、いつも考えています(笑)

      最近、ほとんどブログを更新しなくなってしまいましたが、新たにインスタグラムをはじめましたので、よかったら、そちらにも遊びに来てください。
      https://www.instagram.com/meteors.jp/
      投稿やリールで走行動画もアップしたりもしています。

      それから、最近、ハマっているYOUTUBEチャンネルがあるのですが、もし、よかったら観てみてください。
      バイク好きにとって、とても為になる番組です。
      今更ながら、バイクについて、勉強しなくてはいけないことが、たくさんあると感じています。
      https://www.youtube.com/channel/UCWvzxfh58EmRmpW4W98W3hA

      かつてホワイトベースの二宮さんもYouTubeで言っていたように、バイクの免許は、
      「受かっちゃえば、こっちのもん!」
      ですので、あと少し、頑張ってください!
      中型が取れれば、その後の大型は苦労しないと思います。
      免許が取れたら、一緒に走れたらいいですね!

      • Violette より:

        HIRO CRUISEさん、こんばんは!

        このやり取りの後、またやっと久々に技能教習に行って来ました。
        第2段階2コマ目でしたが、クランクに差し掛かる時は毎回、このコラムの内容を思い出しながら向かいました。
        そして、今回は前回より失敗が少なかったです! やはり、リアブレーキ&クラッチを意識することと、あとは視線の置き方がすごく重要なんだとよく分かりました。

        私は都内在住で、通っているのも都内の教習所ですが、HIRO CRUISEさんが通われた頃より、どうやらさらに混んでいるようで、どうしても予約が2週間に1度くらいしか入らず、体が忘れてしまうのがとてもブルーです。でもがんばります!

        実はバイクに乗っている友人がほとんどいないので、一緒に走れたらのコメント、本気でうれしいです!!! このトロさなので、実現させたらHIRO CRUISEさんが困ってしまうとは分かっていますが、励みになります(=^x^=)

        最近は、時間ができるとこのブログを読んで、ニンマリしたり、なるほど!と感心したりしています。

        • HIRO CRUISE HIRO CRUISE より:

          Violetteさん
          コメントありがとうございます。
          2週間に1度はツライですね…
          天気が悪いときは、キャンセル待ちを利用できるといいですね。
          私も、時間が空くと前回できたことも、できなくなってしまった経験があります。
          私もやりましたが、できれば、自転車でもいいので(バイクに乗っているつもりで)、二輪の挙動やバランス感覚を体に馴染ませると、何もしないで2週間空けるよりもいいと思います。
          セルフステアとかの基本的な挙動は一緒ですので…
          バイク仲間は、バイクに乗り始めると自然とできていくものですが、どんな人(バイク)と走るのかで、その後のバイクライフが変わってしまう可能性があるので、選んだほうがいいと思います。
          同じような種類のバイクが好きで、走るペースが近い人だと、いちばん楽しいです。
          あと、始めの頃は、自分よりも上手な人と一緒に走ると、とても勉強になるので、おすすめです。
          一緒に走れるといいですね!

  2. Violette より:

    す、すいません、HIRO “CRUISE” さん、でした。恥ずかしいタイポ・・・。失礼しました・・・。

 
 
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