長かった梅雨が明けたので、先日、久しぶりにブルターレで山の方へ行ってみた。
2020年の7月は、ほとんど晴れの日がなく、東京で雨が降らなかったのは、たったの1日だったということだ。
もちろん、月間の降水日数も過去最多だという。
やはり、どんよりした天気が続いたり、室内で過ごすことが多くなると、身体にとってはよろしくない。
個人的にも、7月は、ほとんどバイクに乗れず、諦めてパソコン作業ばかりしていたので、体調がイマイチよくなかった。
やはり、人は、外に出ていって、自然に触れる必要がありそうだ。
とくに何もする必要はなく、自然の中に身を置くことに意味がある。
いつもの峠へ
出かけるとき、街は蒸し暑かったが、山の方に行くに従って、けっこうひんやりしていた。
もしかしたら、5月の天気が良かったときよりも、涼しかったかもしれない。
Tシャツ1枚のライダーも多かったが、たぶん、寒かったと思う。
ライダースジャケットを着て行って良かった。
とくに行くあてもなかったので、よく行く峠を結んで一周して来た。
エンジンオフ走行
一人だったので、下り坂はエンジンを切って、惰性で走ったのだが、自転車だとカーブ(コーナー)が怖くないのに、なぜ、バイクになった途端、身構えてしまうのだろうと疑問に思った。
エンジンを切ってしまえば、バイクも自転車も基本的には同じ2輪車だ。
もちろん、バイクのほうがスピードレンジが高いが、自転車にはないエンジンブレーキが使えるので、速度は殺せる。(車重が思い分、慣性も大きく働くが…)
下りでエンジンオフ走行を繰り返しているうちに、自転車感覚でコーナーを曲がって行けるようになる。
ただし、ブレーキングでスピードを殺しすぎると、自転車のようにペダルを漕ぐことができないので、速度が足りなくなり、エンジンをかける必要が出てくる。
ずっと、エンジンオフで峠を下っていくためには、コーナーで速度を殺しすぎないことが求められる。
これは、すなわち、コーナリングスピードを上げるということだ。
いかに、エンジンをかけずに、峠を下りきるか、という遊びをするのも、やってみると面白い。
しかも、ガソリンを使わないので、普段よりも燃費がいい。
手放し運転
下り坂でバイクのエンジンを切るかニュートラルで走行してみると、重心移動の感覚がつかみやすい。
アクセルオンでバイクを起こせないので、バイクの寝かせすぎには注意する必要がありそうだが、実際には、とくに怖い思いはしない。
ためしに、両手をハンドルから放して、コーナーを曲がってみようとしたが、それは、なかなか難しかった。
しかし、片手を軽く添えてあげれば、簡単に曲がれる。
そして、気がついた。
よく、バイクのコーナリング中は、セルフステアを阻害しないように、腕は添えているだけがいいと言われるが、手放し運転でそれが体感できる。
エンジンがかかっていると、エンブレが効いてしまうので、右手を離しての運転は難しい。
しかし、エンジンオフかニュートラルなら、それが可能になる。
おわりに
おそらく、エンジンをかけてアクセルを開け、速度が増すことで、恐怖心から腕に力が入ってしまうのだと思うが、実際には、腕に力が入れば入るほど、バイクは曲がってくれない。
腕の力を抜くためには、足でバイクをホールドする必要があるが、個人的には、ニーグリップでホールドするよりも、ハングオフで片足をタンクに引っ掛けてしまったほうがラクだ。
また、ハングオフなら、イン側の膝を外側に開くことができるので、より曲がりやすくなる。
ハングオフなら、足をタンクに引っ掛ける(ぶら下がる)だけので、足の力はとくに必要ない。
とくに下り坂では、自動的に前に力が働くので、それを支えるために、勝手に腕に力が入ってしまう。
それを防ぐためには、ニーグリップかハングオフで、足で車体を支えて、腕に力が加わらないようにする必要がある。
きつい下り坂では、慣性の法則で、けっこうなスピードが出るが、エンジンをかけてアクセルを開けるときと比べれば、加速はマイルドだ。
もちろん、交通量が多いと迷惑になるので、ガラガラの峠道限定だが、エンジンオフで坂道を下ってみると、勉強になることもあるかもしれない。
基本は自転車と同じなので、誰にでもできるはずだ。
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