ハーレー・ダビッドソンの主要顧客であるベービーブーマー世代が年を取るにつれ、ハーレーにとって最大のマーケットである米国では、近年、販売不振が続いていたことは、よく知られていることだ。
ハーレー・ダビッドソンとしても、近年では、EV(LiveWire)やアジア諸国向けプロダクト(小型バイク)の推進により、新しいマーケットの拡大を目指していた。
しかし、そんな矢先に、新型コロナウイルス(COVID-19)の、世界的な感染拡大が起こってしまった。
ハーレー・ダビッドソンに限ったことではないが、新型コロナウイルスによって、ハーレー・ダビッドソンが、さらなる打撃を受けていることは、容易に想像にできる。
人員削減(リストラ)
新型コロナウイルスのパンデミックによって、ハーレーの販売台数は落ち込み、生産縮小を余儀なくされている。
その結果、すでに、米国のウィスコンシンとペンシルバニアの工場では、数十人規模の解雇が行われている。
今後、グローバル規模で、さらに700人の削減が計画されており、2020年内には、約500人が解雇されることがに明らかになっている。
今回のハーレー・ダビッドソンの人員削減(リストラ)と構造改革の計画には、「The Rewire」という名称が付いているようだ。
ハーレーの未来
ハーレー・ダビッドソンの株価は、月足チャートでは下降トレンドだが、週足や日足ベースでは、コロナショックを底として、上昇トレンドとなっている。
ただ、今後、どれだけ多くの人が、ハーレーに乗りたいと思うのかは、はっきり言って不透明だと思う。
そもそも、ハーレーのようなバイクは、これまでは、富裕層が道楽で、複数台保有していたような傾向にある。
コロナで世の中が一変してしまったので、これまで金回りが良かったような人が、職種によっては、コロナ渦を経て、ハーレーに乗る余裕がなくなってしまうかもしれない。
また、勝手なイメージだが、コロナ渦に強そうなIT系の人間は、ハーレーのような非効率なバイクを、好むようには思えない。(テスラとかを好みそう)
年収200万円時代の到来⁉
かつて、2003年ころには、『年収300万円時代を生き抜く経済学 雇用大崩壊!自分らしい生活を送るために』という著書が発売されて、話題となった。
その当時は、
「たったの300万円で、どうやって生きられるというのだ⁉」
という感じだったのを、今でも覚えている。
しかし、それからおよそ20年、日本国民の所得は、さらに減り続け、いまでは、『年収200万円でもたのしく暮らせます コロナ恐慌を生き抜く経済学』なんて本が売れているという。
おそろしいことに、これからは、多くの人が200万円で生きていかなくてはいかないような、そんな時代になってしまうのだろうか。
そりゃ、ただ単に、死なないという意味で、生きていくだけなら、200万円でも、なんとかなりそうだけど…
おわりに
いまや、日本の所得水準は、先進国のなかで、かなり低下している。
1990年初頭のバブル崩壊から数えると、日本は、かれこれ、30年間も低迷しているのだ。
「ハーレーなんて買える余裕はない」という人も、多そうだ。
また、最近の世代は、ハーレーに「乗ろう」とか「買おう」とすら、思わないかもしれない。
ハーレーなんて、完全なる道楽だ。
ハーレーがなくても、まったく生活には困らない。
しかし、そのような、生活になくても困らないものが、人生を豊かにしてくれるのだ。
コメント
読んで無いけど 年収200万って 税金等引かれたら、170位だよね。 光熱費とか家賃引かれて、それだけでほぼ無くなりそうなんだけど、これだと病気も出来ないし、車なんて不可能だ、老後はのたれ死だな。 全くいい加減な事書くよなー 日本以外のアジアだったら可能かもしれないけどね。
トムクルさん
いくら低金利にしても、マネーサプライを増やすなどの金融緩和をしても、政府が無能なので、まったデフレから脱却できず、インフレ率は上昇せず、GDPも増えず、国民の平均所得は減り続け、国民は貧しくなるばかり。
増えたのは、国の借金と税金と経済格差くらい。
それでも、株価は上がるので、富裕層は困らない。
かつては、「年収300万円」でも、「嘘だろ⁉」 思ったが、このままだと、「年収200万円」の時代になりかねない。
これらの本は、そのことを揶揄しているのだと思います。