バイク(ハーレー)に乗りはじめて、半年ほどが経ち、自分の好きなバイクのスタイルが、なんとなく分かってきた。
ほんとうは、ハーレーを買う前に知っておきたかったのだが、後悔しても始まらない。
私の好きなスタイルは、チョッパースタイルやボバースタイルだ。
しかし、「チョッパー」と「ボバー」は、どちらも同じようで分かりづらい。
今回は、「チョッパー」と「ボバー」の違いについて。
チョッパー
チョッパースタイルの「チョッパー(chopper)」は、余計なものを切り落としたり、大胆に加工するというのが、その名称の由来のカスタムスタイルだ。
具体的には、
・延長したり取り付け角度を水平に近づけたりされたフロントフォーク
・背の高い形状のハンドルバー
・より低い位置に取り付けられた座席
・小型のものへ変更したり取り外された前後フェンダー
・小型のものへ変更された燃料タンク
などといった外観が特徴だ。
チョッパーといえば、映画『イージー・ライダー』に出てくる、ワイアット(キャプテン・アメリカ)が乗るハーレーが最も分かりやすい。
映画『イージー・ライダー』より
チョッパースタイルは、ほとんどが改造車か、少量生産によるハンドメイド車両だが、中にはメーカー製の車種もあり、それらは「ファクトリーチョッパー」とも呼ばれる。
ハーレーのなかでは、FXDWG (ダイナ ワイドグライド)などが、ファクトリーチョッパーとして販売されたことがある。
FXDWG (ダイナ ワイドグライド)
チョッパースタイルには、さらに細分化した「フリスコ(frisco)」 や「ディガー(digger)」といったスタイルもある。
ボバー
ボバースタイルの「ボバー(bobber)」も、チョッパーと同様に、余計なものを削ぎ落として、軽量化するという手法でつくられた外観を特徴とする、カスタムスタイルだ。
ボバーという名称の由来は、短く切り落としたフェンダーが走行中に揺れている様子(bobbing)から生まれたという説と、「短く切り落とす(bobb)」という言葉に由来するという2つの説がある。
ボバースタイルは、1930年代から1940年代にアメリカで流行した、ダートトラックレースに参加した車両に施された、悪路を高速走行するのに適した改造が源流にあると考えられている。
具体的には、
・切り落として短くされた前後フェンダー
・チョッパーよりは低めのハンドルバー
・後輪にサスペンションのないリジッドフレームや、それに似せたフレームの採用
などといった外観が特徴だ。
ボバーとチョッパーは類似点が多いが、大きな相違点は、ボバーではフロントフォークの延長や取り付け角度の変更が行なわれない点や、フレームの加工は行なわず、原型車のものを維持するという点が挙げられる。
ボバースタイルも、そのほとんどは、改造車や少量生産によるハンドメイド車両であるが、中にはメーカー製の車種もある。
しかし、それらは「ファクトリーボバー」とは呼ばれない。
ハーレーのなかでは、「Street Bob(ストリートボブ)」という車種があるが、この「Bob(ボブ)」は、おそらく、「ボバー(Bobber)」の略だ。
Street Bob(ストリートボブ)
しかし、「Street Bob(ストリートボブ)」は、ボバーなスタイルではあるが、背の高い形状のハンドルバーを備えた、現代版のファクトリーチョッパーと呼ぶべきモデルだ。
それに対しボンネビルには、「Bonneville Bobber(ボンネビル・ボバー)」や「Bobber Black(ボバーブラック)」、「Bobbre TFC」などの、これぞボバースタイルというべき、美しいファクトリーモデルがある。
Bobber Black(ボバーブラック)
おわりに
チョッパースタイルもボバースタイルも、どちらも、余計なものを削ぎ落としたスタイルだ。
両者は、一見すると違いがわかりづらい。
両者の大きな違いとしては、
・チョッパーは、ハンドルを高くする傾向があるが、ボバーはどちらかというと低いまま
・チョッパーは、フロントフォークを長く、角度をつけて伸ばす傾向があるが、ボバーにはそれがない
などという違いがある。
どちらかというと、見た目重視のチョッパーに対して、ボバーは、若干、速く走るためという意識が感じられる。
個人的には、チョッパースタイルなら、やはりベースはハーレーがいいと思う。
そして、現行のハーレーでは、ビッグツインエンジン搭載車のなかでは、「Street Bob(ストリートボブ)」が、価格も安いので、カスタムベースとしては、オススメだと思う。
一方、ボバースタイルでは、ボンネビルの「Bonneville Bobber(ボンネビル・ボバー)」や「Bobber Black(ボバーブラック)」、そして、限定モデルの「Bobbre TFC」が、手を加える必要がないほど美しくてオススメだ。
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