やっと、ハーレー・ダビッドソンに乗ることができた気がする。
実際には、2018年モデル「Heritage Classaic」が納車されてから、6週間ほどが経っている。
その間の走行距離は、1,600kmほどなので、まぁまぁのペースで乗っていると思う。
しかし、なんというか、ハーレーに乗っている優越感というよりも、なんとも言えない劣等感に近い感覚で、「Heritage Classaic」に乗っていたように思う。
別に、
「BREAKOUT(ブレイクアウト)にすれば良かった!」
とか、
「やっぱりダイナが良かった!」
など、車種選びが原因ではない。
原因は、やはり「音」だ。
ハーレーのイメージ
多くの人もそうかもしれないが、私にとって、ハーレー・ダビッドソンのイメージを一言で表すと…
「高い!」
ではなくて(高いけど)、
「ドコドコ」だ。
しかも、ビッグツインを選んだからには、それなりに「ドコドコ」いってもらわなければ、ハーレーに乗っているとは思えない。
「静かなハーレー」は、ただ単に、フューエルタンクに「HARLEY DAVIDSON」と書かれた、アメリカ製の高い輸入バイクに過ぎない。
「Heritage Classaic」が納車されて、実際に乗ってみた感想は、正直言って、乗っていても、思ったほど楽しくなかった。
重たいハーレー(Heritage Classaic)は、取り回しも大変で、峠にいっても、ワインディングが得意というわけでもない。
しかも、真夏にハーレーに乗っていると、暑くて死にそうになる。
時々、「これは、いったい何の苦行だろうか?」とすら思えることがある。
我慢の初期慣らし
納車して900Kmほどの「初期慣らし」を行ったあとに、初回点検を受けた。
そして、いよいよ、問題の「音」をカスタマイズするときがきた。
じつは、私には、大型自動二輪免許がなかったので、納車まで時間があった関係で、マフラー(スリップオン)もエアクリーナーなどは、とっくに注文済みだった。
取り付けは、初回点検が終わるのを、待つだけの状態だったのだ。
初回点検前に、給排気系などをイジってしまうと、仮になんらかの初期不良等があった場合、原因の特定が難しくなり、メーカー保証の対象になるかどうか分からない。
なので、初回点検が終わるまでは、ノーマル状態で乗ることをディーラーでも勧められた。
それに、
「ノーマルの状態を知っておくというのも、大事なことかな?」
とも思ったので、しばらくは、「静かなハーレー」に、我慢して乗っていたというわけだ。
⇒ マフラー・エアクリーナー交換のタイミング【新車は初回点検後がおすすめ!】
マフラー交換は賭け?
マフラー交換といっても、純正(スクリーミンイーグル)・社外、車検対応・非対応、フルエキ・スリップオンなど、多くの選択肢がある。
取り付ける車種によっても異なると思うので、同じような車種で、同じようなマフラーをつけている人を見つけて、実際のサウンドを聞かせてもらうというのも、なかなか難しい。
それに、気になるマフラーのサウンドを、ネット(Youtube)などで聞いたとしても、正直、よくわからない。
そこで、ある程度は、賭けになる。
実際に買って、取り付けてみないと、そのマフラーサウンドが気に入るかどうかは、わからないのだ。
Vance & Hines(バンス&ハインズ) Eliminator 300 Slip-Ons
とりあえず、メジャーなメーカーのスリップオンマフラーにしようと思い、探していると、Vance & Hines(バンス&ハインズ)の「Eliminator 300 Slip-Ons(ELIMINATOR 300 エリミネーター300 スリップオンマフラー)」を勧められた。
そして、たまたま、限定品の「ELIMINATOR 300 エリミネーター300 スリップオンマフラー」のVance & Hines(バンス&ハインズ)創業40年の年記念モデルの在庫があるということだった。
「40周年記念モデル」とは言っても、金色のネームプレートに、40周年記念のロゴがレーザー刻印されているだけで、おそらく性能は同じだ。
シンプル・イズ・ベストの私にとっては、むしろ通常バージョンのほうがよかったのだが、せっかくだったので、勧められた在庫のそれを選んでみた。
Youtubeなどでも、「エリミネーター300 スリップオンマフラー」の音を聞くことが出来るが、聞いてみても、どんな音なのか、さっぱり分からない。
しかし、「エリミネーター300 スリップオンマフラー」は、スクリーミンイーグルなどの純正マフラーに比べると、かなり価格は安い。
それに、それほどうるさくなくてもいいとも思っていたので、「ELIMINATOR 300 エリミネーター300 スリップオンマフラー」を試してみるみることにした。
実際のところ、このスリップオンマフラーには、それほど期待してはいなかった。
いざ、取り付け!
2019年現在、車検非対応のマフラーは、正規ディーラーでは、交換作業をしてもらえない。
そのため、どこかのカスタムショップに頼むか、自分で交換するしかない。
自分で交換する場合は、インチ工具が必要になるが、2018年モデルには、工具セットは付いてこなかった。
少し前までは、工具セットが付属品としてあったようだが、最近では、コストカットのためだろうか、廃止されてしまったようだ。
車検のときには2度、サイレンサーの交換作業をする必要があるので、工具セットを用意して、自分で交換出来るようにしておいたほうが、長い目で見ればいいことは分かっている。
しかし、初めてのことなので、今回は、ショップに頼むことにした。
そして、交換の様子を見させてもらい、それを見て出来そうなら、次回からは自分でやってみようと思い、取り付けを依頼した。
ガスケット 1個3,000円
マフラー交換には、「ガスケット」という部品が必要になると言われることが多い。
実際には、ノーマルマフラーの中に「ガスケット」は入っているのだが、比較的、柔らかい部品なので、交換の際に潰してしまう恐れがある。
それを防ぐために、ノーマルマフラー用と、交換するマフラー用に、それぞれガスケットをつけたままにすれば、「ガスケット」をいちいち引き抜く必要がないので、確率的には潰さずにすむ公算が大きい。
というわけで、1個3,000円以上する「ガスケット」を、フロント用とリア用で2個用意して、「エリミネーター300 スリップオンマフラー」の交換作業に臨んだ。
ガスケット
ガスケット不要
しかしである。
いざ、ノーマルマフラーのサイレンサーを外して、「エリミネーター300 スリップオンマフラー」を取り付けようとしたところ、「エリミネーター300 スリップオンマフラー」は、ノーマルマフラーのサイレンサーに比べて、ジョイント部分のパイプ経が小さく「ガスケット」が入らないことがわかった。
つまり、ガスケットが不要な構造になっていたのだ。
幸い「ガスケット」は未開封のままだったので、そのまま返品することにした。
これはラッキーだったと言える。
しかし、後述するが、構造上はどうなのだろうか?という疑問が残る。
スリップオンマフラー交換は簡単
ノーマルマフラーのサイレンサーを「エリミネーター300 」のスリップオンマフラーに交換するのは、比較的簡単だった。
「エリミネーター300 スリップオンマフラー」には、「ガスケット」も不要なので、「ガスケット」を潰してしまう心配もない。
ただし、インチ工具が必要になるので、自分でやる場合は、工具を買い揃える必要がある。
スリップオンのマフラー交換は、自分でやろうと思えば出来る作業だが、金額いかんでは頼んでしまったほうがいいとも言える。
次回の交換時(3年後)に、どれくらいのインチ工具を持っているのかで、決めようと思う。
マフラー交換の結果
「エリミネーター300 スリップオンマフラー」へのマフラー交換は、すんなり終わった。
そして、いよいよエンジンをかけて、音を確かめるときがきた。
実際の音を録画(録音)して、紹介しようとも思ったが、おそらく、よくわからない音になってしまうと思ったのでやめた。
さて、それほど期待していなかった「エリミネーター300 スリップオンマフラー」のマフラーサウンドはどうだったのか?
というと…
「ハ、ハーレーの音がする(涙)←感激の涙!」
音の感じは、かなり「野太い」。
「バキバキ」ではなく、しっとりとした重低音で「ドドドド」といい音がする。
アクセルを開けると、当然うるさいけど、かなりいい感じだ。
ハーレーのノーマルマフラーで走ったことのある人なら分かると思うが、自分の「静かなハーレー」のすぐ後ろに、「うるさいハーレー」が、もう1台走っているような感じだ。
冒頭に書いた、劣等感に近い感覚とは、「自分の存在が消されてしまう」という惨めさだ。
しかも、高い買い物をしたにも関わらず…
それが、いまでは、
「後ろに、いい音させてるハーレーがいるな!」
と思ったら、
それが自分のハーレーのマフラーサウンドなのだ。
ようやく、ハーレーに乗っているという実感が持てた瞬間だった。
やはり、ハーレーはこうでなくては。
別に、誰かにその音を聞かせたいわけではなく、自分自身がその音を聞いて走りたいのだ。
エリミネーター300 スリップオンマフラー
それから、サイレンサーを「エリミネーター300 スリップオンマフラー」に交換したことで、音だけではなく、アクセル開閉時のレスポンスが、かなり良くなった。
シフトダウン時のブリッピングも、面白いように決まる。
これは、予想外の嬉しい効能だった。
おわりに
というわけで、今回、交換したスリップオンマフラーは、ミルウォーキー・エイト搭載の、18年以降ソフテイル用「エリミネーター300 スリップオンマフラー」だったのだが、このマフラー交換は当たりだった。
ただし、問題もある。
それは、アクセルオフ時に、アフターファイヤーがバンバン発生することだ。
理由は明白で、「エリミネーター300 スリップオンマフラー」に交換したことにより、かなり抜けがよくなったので、混合気の濃度をチューニングで調整する必要があるのだ。
それから、もしかしたら、「ガスケット」がないことによって、今までよりも、つなぎ目からエアーの吸い込みもあるのかもしれない。
「マフラー交換、エアクリーナー交換、インジェクションチューニング」
は、セットでやったほうがいいことは、はじめから分かっていたので、近いうちに、エアクリーナー交換と、インジェクションチューニングを行ってみようと思う。
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ということで、エアクリーナー交換とインジェクションチューニングをするまでは、アフターファイヤーの問題は解決しないと思うが、今回の「エリミネーター300 スリップオンマフラー」へのマフラー交換は、とりあえず、大満足の結果となった。
コメント
始めまして。これからエリミネーター300に交換しようと想うのですが、私の家は住宅街です。
かなりうるさいと聞いてます。個人差はあると思いますが、アイドリング時は近所迷惑になると、感じますか?
ヤナさん
はじめまして。
コメントありがとうございます!
慣れてしまうと、大人しく感じますが、一般人の感覚では、十分に、近所迷惑になる音量だと思います。
対策としては、
・自宅で暖機運転はしない(ゆっくり走りながら暖機運転)
・可能ならば、少し離れたところでエンジン始動
・帰宅後は、速やかにエンジンを切る
・バッファーを装着する
https://yokohama-pinevalley.com/custom-blog/arc/17367
などが考えられます。
エリミネーター300のサウンドは、けっこう重低音サウンドです。
ご近所トラブルは面倒で、その時かぎりの問題では済まないので、後々のことまでを考えて決めてたほうがいいです。
幸運を!
ありがとうございます!アドバイス通りにやっていこうと思います!失礼しました!