よく、「あれは何?」とハーレーを指差したときに、
「あれは、FXBBだよ!」
などと言われるが、大型自動車免許すらなかったころは、
「ふ〜ん(で、FXBBってなんだよ⁉)」
などと思っていたが、最近では、なんとなく分かるようになってきた。
しかし、2017モデル年以前と、それ以降とでは、アルファベットの法則性が違うようだ。
今回は、ハーレーの車名についているアルファベットの意味について。
2017年モデル以前
2017年モデルまでのハーレーには、
「FLSTC ヘリテイジソフテイルクラッシック」
などと、アルファベットと車名がセットになっていた。
もちろん、アルファベットには、きちんとした意味が与えられていたので、法則性を知っていれば、アルファベットだけで、車種が判別できた。
たとえば、「FLSTC」の場合、
「FL」は、フロントに16インチの小径タホイールが採用されたモデル
「ST」は、ソフテイルフレームのモデル
「C」は、クラッシックテイストのモデル
というように、きちんとした法則性があった。
2017年モデル以降
2017年モデル以降は、「FLSTC ヘリテイジソフテイルクラッシック」などの、アルファベット表記が廃止されている。
しかし、まったくなくなってしまったわけでもない。
2017年もモデル以前の法則性は崩れてしまったが、以前と共通するアルファベットや、車種の頭文字などが使われている。
そのため、2018年モデルの「FLHC」などと言えば、車種の特定はできる。
ちなみに、2018年モデルの「FLHC」とは、私の乗っている「ヘリテイジクラッシック(107ci)」のことだ。
エンジンが114ciの場合は、「FLHCS」となる。(エンジンが114ciのモデルには、最後にSが付く)
「FL」は、以前と同じく、フロントに16インチの小径ホイールを履く、クラシカルなハーレーを表している。
そして、「HC」は、「ヘリテイジクラッシック」の頭文字だ。
FL・FX・XL
冒頭の「FXBB」の「BB」は、ストリートボブ(STREET BOB)の「BB」というわけだ。
では、「FX」とは何かということになるのだが、2017年以前モデルも、2017年モデル以後も共通する、「FL」・「FX」・「XL」について知っておくと、なにかと便利だと思う。
FL
あたまに「FL」とつく車種は、ツーリングモデル(ツアラー)に近い車種のことだ。
「FL」の特徴としては、
・フロントホイールは、ビンテージ風の16インチなどの小さい径のホイールを装着
・フロントフォークは、ツアラーのような、カバー付きの太いフロントフォークを装着
・ヘッドライトは、ツアラーと同じ、7インチの口径のヘッドライトを装着
・フットコントロールは、ツアラーと同様にフットボードを装着
などがある。(ただし、一部に例外もある。)
FX
あたまに「FX」とつく車種は、クラシカルな「FL」とは違い、かつてのダイナのようなスタイルの軽快な乗り味の車種のことだ。
「FX」の特徴としては、
・フロントホイールは、19インチや21インチなどの径の大きいホイールを装着
・フロントフォークは、通常のフォークを装着
・ヘッドライトは、スポーツスターやダイナと同じ5-3/4インチ径のヘッドライトを装着
・フットコントロールは、通常のペグを装着
などがある。(ただし、一部に例外もある。)
XL
「XL」は、「スポーツスター」の車種を表す記号だ。
もともとのハーレーは、ビッグツインモデルの「FL」とスポーツスターの「XL」の2タイプだったが、「FL」の車体に「XL」のフロントまわりを組み合わせて、「FX」モデルが誕生したという経緯がある。
そのことは、「FX」の特徴をみれば、よくわかる。
「XL」は例外なく、スポーツスターを表す記号だ。
おわりに
私のハーレーは、「ヘリテイジクラッシック(FLHC)」だが、ショップなどへ行くと、よく、
「FLだから、こんな感じがいいのでは?」などと言われる。
もちろん、「ヘリテイジクラッシック」と呼んでもでもいいのだが、「FL」のほうが、年代を超えて、車種のイメージがつきやすいということは、私も最近感じるようになった。
2017年以前も、2017年以降も、「FL」系といえば、16インチのスポークホールを履いた、クラシカルなハーレーが思い浮かぶ。
一方、「FX」系といえば、19インチや21インチのキャストホイールを履いた、「ローライダー」や「ブレイクアウト」のような、ちょっと現代風のハーレーが思い浮かぶ。
もちろん、ともに例外はあるが、「FL」・「FX」・「XL」の3つの意味を知っておくと、年代を問わず、ハーレーについての会話がスムーズに理解できるようになるだろう。
また、ハーレーを買うときには、いきなり車種を選ぶのではなく、まずは、この3つのアルファベットの、どれが、自分の思い描くハーレーのイメージに近いのか、ということを絞ってから選ぶと、後悔が少なくてすむと思う。
なぜなら、いま思えば、私の好みは、完全に「FX」系なのに、買ってしまった車種は、典型的な「FL」というような過ちを犯すことが、なくなると思うからだ。
もちろん、「FL」系が悪いというわけではなく、「FX」系のスタイルのほうが好みだったというだけだ。
そして、「FL」系も、けっして悪くない。
ただ、はじめから、今回、書いたことを知っていれば、おそらく「FXBB」を買ったと思う。
まぁ、私の「FLHC」も、「FXBB」のデラックス版のような感じで、けっこういい感じになってきているので、それなりに満足はしているが…
コメント
HIRO CRUISEさん、こんばんは。
クランク攻略(克服とも)のコラムもとても刺さりましたが、これも、とーーーっても引き寄せられた回です(何度も読んでしまう、鳥アタマの私💦)。
全然寄せているわけじゃないのですが、私が良いなあと思ってきたモデルも、FX系だと確認しました。
ソフテイルファミリーが好きなんだということは自覚していたのですが、その多々ある面々のうちどれなの?!と自問模索してました。
数少ないリアルでのバイク乗り友人(たまたま長年のハーレー乗り)は、ずっとお世話になっている美容師さんなんですが、とある日に、髪をケアしてもらいながら眺めて「これ良いと思う」なんて言っていたのはファットボーイでした。しかし「うん、カッコいいんだけど、ディッシュホイールは風の強い時にはけっこうきついから気を付けて」と教えてくれたりして、参考になったりはしました。
しかしそれ以外では、バージンハーレーなどのサイトに何度となく出入りして、モデル一覧などを眺めるものの、ぼんやりとしか違いに気づかず、目移りしているだけだったのですが、この回を読んでとっても整理されてありがたかったです!
今眺めていていいなあーと思うのは、ローライダーやブレイクアウトのような気がします(←どれだけ曖昧)。
Violetteさん
コメントありがとうございます。
「ローライダーやブレイクアウトのような…」
それだけで十分わかります(笑)
とにかく見た目重視でいくならブレイクアウトもいいと思います。
私も欲しいと思いましたし…
ただ、乗ってみると、やはり乗りづらいです。
それに、ノーマルだと、つい他のカッコいいブレイクアウトと比較して、おそらく気分が下がってしまいます。
ハーレー全般に言えることですが、カスタムを前提として購入したほうがいいです。
そう考えると、ソフテールなら、ソフテールスタンダードがよさそうです(メッキが嫌でなければ…)
ソフテールスタンダードをベースにカスタマイズすれば、思い通りのハーレーにしていけそうです。
どうせカスタマイズするなら、余分なものは無駄になるので、低装備で十分です。
あとは、スポーツスターのアイアン883をベースにカスタマイズするのもアリです。
いずれにしろ、ハーレーは買ってからお金がかかるので、ベース車両は安いほうが、その後のハーレーライフが楽しめます。
それから、女性の場合は、できれば軽い車両のほうが扱いやすいと思います。
私も最後は「こんなに重たいバイクは嫌だ!」と思ったものです(笑)
バイク選びでは、「見た目(スタイル)」と「重さ(軽さ)」が最も重要だと思います。
ハーレーの埼玉花園店の店長は女性ですが、自分のバイクはスポーツスターです。
いまでも店内に自分のスポーツスターを展示していると思うので、都内からだとそれほど遠くもないと思いますので、いちど足を運んでみてもいいかもしれません。
ハーレーの埼玉花園店は、関東では大きい方なので、品揃えも充実しています。
また、ハーレーにこだわらなければ、トライアンフのボンネビルボバーが、とてもおすすめです!